アレルギー性鼻炎の治療方針

アレルギー性鼻炎の症状のある方には、まず漢方薬の内服をお勧めしております。体質や症状の特徴によっていくつかの漢方薬を使い分けております。飲めれば小さなお子様から使えます。副作用として眠気が来ないのが特徴です。

● 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
汗をかきやすく、水鼻が多い方向き。かなりすっぱいです。小さな錠剤もあります。

● 葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)   
体力のある方で、鼻閉が中心の方。苦いです。

● 辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)   
体力が比較的ある方で、鼻閉や膿性鼻汁のある方。これもすごく苦いです。

普通のクスリはないの?

通常一般医家でよく使われる抗アレルギー剤もあります。 副作用で眠気のあることがあり、漢方薬の飲めない方にお勧めしています。抗アレルギー剤といいますが、決してアレルギーを消すことは出来ません。

点鼻薬はないの?

抗アレルギー剤
副作用は比較的少なく、最近は刺激の少ないものもあります。

ステロイド剤
内服のステロイド剤に比べて副作用は格段に少ないです。 抗アレルギー剤の点鼻薬で効かない強い症状の方にお勧めしています。

体質改善の考え方は?

体質改善とは、一言で体質改善といいますが、一度獲得してしまったアレルギー体質を消し去ることが出来る治療は現在ありません。「漢方薬で体質改善を」といった売り方をされることがありますが、漢方薬もアレルギー体質をなくすことは出来ません。 マスコミなどでよく「体質改善に画期的な○○療法!」といった宣伝をよく目にしますが、これはアトピービジネスなどの商業的なものばかりと思います。

食事療法は?

食事については当院ではアトピー性皮膚炎のお子様に関しては管理栄養士さんからの栄養指導を行っております。アレルギー性鼻炎のお子様にはまだ行ったことがありません。それは食事の直接的影響は少ないと考えるからです。ただし、アレルギー性鼻炎のお子様でもご希望があれば栄養指導を受けていただくことは出来ます。(特別な料金はかからず、診察料のみで受けることが出来ます。)

ところで、食事の改善によりアレルギーを起こしにくい工夫をすることは出来ます。すなわち、近年わが国においてアレルギーの患者さんが急速に増加した原因は 食生活の洋風化 、 食品添加物の増加 、大気汚染など環境汚染 などが関わっていると考えられています。そこで、洋風の食事(肉や脂肪の多い食事)を少なくし、WHOにより健康によい食事と推奨された「昭和30年代の食事」(野菜や魚の多い食事)を多くする努力をすることがアレルギーを起こしにくくする工夫といえるでしょう。