インフルエンザ

年長児や成人:急激な全身症状、つまり発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠などで始まり、やや遅れて鼻汁や咳が出てきます。発熱は39~40℃の高熱のことが多く、2~3日持続しますが、一旦解熱後再び発熱するという「二峰性発熱」を呈することもあります。この場合は1週間位。腹痛、嘔吐、下痢といった腹部症状を伴う場合や眼痛を訴えることもあります。  

乳幼児:年齢的に関節痛や筋肉痛を訴えることは少なく、かぜと同じように発熱、咳、鼻汁や嘔吐、下痢などを呈することが多く、症状だけで診断するのは容易ではありません。

インフルエンザと風邪の違いって?

インフルエンザはインフルエンザウイルスによる一つの病気(疾患)ですが、「かぜ」というのはたくさんのウイルスや一部の細菌によって起こり、のどのはれを中心とした症状を起こす病気の集まり(症候群)です。

ただし、インフルエンザとかぜをその症状だけで区別するのは大変難しい場合があります。臨床的には迅速検査を利用したり、地域や学校・園での流行を把握して診断することが大切です。家族の中にインフルエンザの患者がいるということは大切な情報ですが、その患者が正しく診断を受けているかどうかということも非常に重要です。

インフルエンザウイルスってどういうの?

インフルエンザは、主に冬に流行するウイルス性の病気です。

インフルエンザウイルスの種類にはH1N1型(これまで新型といわれていました)、A香港、B型などがあり、3つのウィルスが流行します。場合によっては複数のウイルスが重なって流行します。

1人の人が1シーズン中に2種類のインフルエンザにかかることもあります。

その感染力は強く、家庭や学校、保育施設、幼稚園、職場などで集団発生することもあり、普段かぜなどをひかないと思っている丈夫な大人でも安心できません。

いつから学校(保育園)に行ってもいいの?

児童・生徒(小学生以上)は発熱した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日経過したら出席できます。

乳幼児(保育園・幼稚園など)は発熱した後5日を経過し、かつ、解熱した後3日経過を経過したら出席できます。

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インフルエンザ脳症

インフルエンザにかかったとき、突然高熱と共にけいれんを起こし、意識障害に陥る病態を「インフルエンザ脳炎・脳症」といいます。原因としてインフルエンザウイルスの直接侵襲が考えられる場合は「脳炎」的であり、間接的に免疫や血管異常が関与して起こると考えられる場合は「脳症」となり、まだはっきりしていないために脳炎・脳症とつけられています。

0~5歳の子どもに多く、1歳がピークです。

毎年100~200人位の方が「脳炎・脳症」にかかっています。確率的にはごくまれです。

具体的な症状は?

意識障害がほぼ全例に見られ、けいれんは9割にありました。その他、麻痺、嘔吐、精神症状(興奮など)があげられています。 以下は、1998年1月にインフルエンザ脳症で亡くなった1歳11ヶ月の男の子の例(経過)です。

1日目 38.5℃の発熱と咳があって小児科を受診。内服薬を出されました。

2日目 午前中は元気があり、運動も普通でジュースを飲んだり、ゼリーも食べていました。
   13:30手足の振るえと共に40℃まで発熱。
   15:00級にぐったりして眼球上転し顔色不良に。
   16:30救急車をコール。
   17:00近くの病院へ搬入され再びけいれん。
   意識障害が残り、20:15小児救急センターへ移送。
   その後、集中管理を受けましたが4日目 帰らぬ人となりました。
   (「小さないのち」聞き取り調査から)

前兆となった症状は?

「小さないのち」より子どもが急変する前に「おかしい」と感じた症状は次の通りです!

  • 悲鳴を上げ、目をキョロキョロさせておびえる
  • 離れようとすると「行かないで」と泣き叫ぶ
  • 「恐い、助けて」と言い、家族の名を呼ぶ
  • 母が傍にいるのに「ママ近くに来て」という
  • 消えているテレビ画面に「猫が来る」と口走る
  • 手を見て「あ、おいもだ」「ハムだ」という
  • 突然、意味不明のことをしゃべる、
  • 歌を歌う
  • 呼びかけに返事しない
  • 「ギャー」「ギャー」と奇声や悲鳴を上げる
  • 目の焦点が定まらない
  • 目が上を向いたままになる、目がつり上がる
  • 立てない、おんぶの時背中につかまれない
  • 頭をぐるぐる回す、片手を何度も振り上げる
  • 狂ったように暴れる
  • 嘔吐を繰り返しながらずっと眠る
  • 呼びかけに反応するが、目を開けていられない。

発症までの時間は?

インフルエンザにかかってから1~2日の間にけいれんを起こしたり、意識障害に陥って発症します。ある年では平均1.4日でした。

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ロタウイルス胃腸炎

ロタウイルスは大人にも感染しますか?

乳児に感染することが多いのですが、家族内感染も起こします。 吐物や下痢便の中にはたくさんウイルスが含まれています。そのウイルスの付いた手をよく洗わずに食事をすると感染する恐れがあります。大人は感染しにくいですが、感染しないわけではありません。したがって、吐物や下痢便を扱った際には手洗いを十分に行うことが非常に大切です!

症状

ロタウイルスは秋から冬にかけて流行し、突然の嘔吐とその後の白色下痢便を特徴とします。便が白っぽくなるのはロタウイルスが感染して胆汁の分泌が障害されるためです。時には白くならないこともあります。嘔吐は1~2日でおさまりますが、下痢は1週間くらい続くことがあります。

嘔吐・下痢のときの消毒方法はどうしたらいいの?

A・ウイルスは乾燥すると空気中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、便や嘔吐物を乾燥させないことが重要です。  

ロタウイルスやノロウイルスなど強い症状の胃腸炎はこども達だけでなく大人にも感染しやすいです。嘔吐物やおむつはできるだけ早く処理するようにします。

【床の消毒方法】  

  1. 使い捨ての手袋とマスクを着用しましょう。
  2. ペーパータオルで嘔吐物を完全に除去しビニール袋へ入れ、口を完全にしばる。
  3. ビニール袋へ入れ、口を完全にしばる。
  4. 50倍に薄めたキッチンハイター(※)を浸したペーパータオルで、嘔吐のあった部分とその近辺を覆い、その上に、新聞紙を広げる。
  5. 10分以上放置してから、ペーパーと新聞紙を片付ける。
  6. その後によく水拭きする。

※水をペットボトル500mlに市販のキッチンハイターをペットボトルキャップ1杯(10cc)入れたものが50倍に当たります。

【嘔吐物などで衣類の消毒方法】

そのまま洗濯機で他の衣類と一緒に洗うと洗濯槽内にウイルスが付着するだけでなく、他の衣類にもウイルスが付着してしまいます。衣類も消毒しましょう。  

  1. 手袋マスクをした上でバケツや、たらいなどでまず水洗いをする。(嘔吐物などをよく洗い落としてください)
  2. 100倍に薄めたキッチンハイター液(※)で、10分漬け消毒する
  3. 通常の洗濯をする(他の洗濯物とは別に洗ってください)

※水をペットボトル500mlに市販のキッチンハイターをペットボトルキャップの半分(5cc)入れたものが100倍に当たります。