保育園入園前の検査と心構え

一般的に入園にあたって検査をすることは必要ありません。 時々「入園書類で血液型を記入するところがあったので血液型を知りたい」と検査にいらっしゃる方がおられます。私はご希望に沿うようにしておりますが、保育園で是非とも血液型が必要というわけではありません。万が一事故にあって輸血が必要な場合でもその場で血液型を緊急検査で調べますのであらかじめ分かっていなくても大丈夫です。また採血を受けるのはお子さんにとって非常に嫌なことです。血液検査のもっと必要なときに一緒に調べてもらわれた方が本当はいいと思います。

食物アレルギーで除去食療法を行っておられる方は入園前に血液検査を行った方がよいでしょう。最新のデータを踏まえて再検討する必要があります。かかりつけの先生へご相談下さい。

準備をしておくことというより親としての心構えとして大切なことがあります。それは「保育園に入ればしばらくの間、しょっちゅうかぜをひくようになること」を知っておいていただくことです。

今まで兄弟もなくあまりかぜなどひいたことがないお子さん達は多くのかぜウイルスに対する免疫を備えていません。そこで入園後すぐにかぜをひくようになることが多いでしょう。それは当然のことで、かぜを繰り返しひくことによって一つ一つ免疫を獲得していくのです。そして小学校に上がる頃にはかぜをひきにくくなるのです。そのことを知っておいていただき、発熱で呼び出された際の対応について検討しておくことが大切かと思います。

かぜと保育園

保育園でかぜが流行っている時には

5~6ヶ月頃からお母さんからもらった『移行抗体』という免疫がなくなってきて、赤ちゃんはとっても無防備な状態になっています。

保育園にはたくさんの子ども達がおり、いろいろな種類のかぜが流行しています。そこへ無防備な赤ちゃんが入ってきたらまずかぜをひかないということはないでしょうね。 でもお子様にマスクをさせることは効果が乏しいですし、嫌がって無理でしょう。ですから、かぜをひかせないように努力することは難しいのです。

赤ちゃん達はお母さんからもらった抗体がなくなってからは一つ一つかぜにかかりながら免疫力を鍛えられ、小学校に入る頃にはかぜをひきにくくなっていきます。 かぜを繰り返しひいてしまうことは嫌なことですが、免疫をつけるために大切な過程であると考えてください。 なんでも相談のできるかかりつけの小児科医を作っておかれるのがよいでしょう。

言葉の遅れ

言葉が遅いと、知能の発達に問題があるのか

1歳6ヶ月に健診がありますが、その頃に2つ意味のある単語が出ているとよいですね。 ですが、発達には個人差がありますので、よその子と比べすぎるのはお勧めできません。赤ちゃん語を話していたり、興味のあるものを指差したり、自分なりのコミュニケーションが取れていれば心配は少ないでしょう。 中には聞こえの異常や発達の遅れのある場合もありますので、ご心配でしたらかかりつけの小児科医へご相談になるのがよいでしょう。

利き手と指しゃぶり

利き手について

3歳の娘なのですが、どうも左手の方が使いやすいようです。 やはり右手を利き手に矯正すべきでしょうか? 答えはNo!です。利き手は2歳までにほぼ固定してくるようです。 左利きの頻度は民族にかかわりなく約10%と考えられています。左利きの発生原因は遺伝説などいくつかあげられていますが、生まれつき決まっているとおおむね考えられています。

さて左利きを矯正するとどうなるでしょう。 どもることがあるとも言われております。 左手を使ってうまくいっているのに右手を使うことを矯正すると子どもはいらいらしてストレスですね。現在の小学校でも左利きを矯正することはありません。 ですから、左利きを無理に矯正することは必要ないのです。

指しゃぶり

5歳になるのですが、今でもたまに指しゃぶりするのが気になります。 どうすればなくなるのでしょうか?

●ほとんどの子は指しゃぶりをしますが、3歳頃までに自然になくなります。
●幼児期に指しゃぶりをするのは不安や緊張の高まりを自分で処理して落ち着かせようとするためと考えられています。

  1. 指しゃぶりを禁止しないで下さい。禁止すると別の問題行動をすることがあります。
  2. まず不安や緊張の原因をお子さんの気持ちになって考えてください。 保育所などでお友達との関係は?家庭でしかることは多くない? 心配ごとや不安を解消してあげることが大切です。
  3. 次に十分な親子のふれあいを。一緒に遊ぶのが一番ですね! せめてゆっくり抱きしめてあげて下さい。

予防接種のスケジュール作り

次の「スケジュール作りの5原則」を守れば簡単です。

  1. 『集団接種をスケジュールの柱に』集団接種は時期が決まっていますので それを柱として、個別接種をかかりつけ医で受けていきましょう。
  2. 『かかりやすく重症になりやすいものを優先しましょう』1歳までに DTP、BCG、できればポリオの1回目を。1歳になったらまず麻疹を。
  3. 『季節性のあるものはその時期を優先して』インフルエンザは10~12月、日本脳炎は夏までに。
  4. 『生ワクチンのあとは4週間、不活化ワクチンのあとは1週間あけて』この決まりを守って。 5.『間隔があきすぎても大丈夫!回数をこなそう』体調不良があってしばらく受けられなくても大丈夫。回数をこなせばよいのです。 悩まないでかかりつけの小児科医と相談しながら進められるとよいでしょう。(今回はひよこクラブ2002年3月号付録を参考にしました。)

ポリオの接種時期

ポリオは急性灰白髄炎という神経系の感染症です。多くは後遺症として運動障害を残し、まれに呼吸麻痺を起こして死に至ることもあります。しかし、世界規模でも撲滅の近い感染症で、わが国では1981年以降自然発生はみられておりません。

2歳の段階でまだ2回目のポリオ接種がまだという場合にも、ご心配には及びません。

日本での自然発生はみられておりませんから、急ぐ必要はありません。7歳6ヶ月未満の方は定期予防接種として公費負担で受けることができますので、気の付かれた早い時期で体調のよい時点に接種されればよいでしょう。市町村役場へお問い合わせ下さい。もし、東南アジア、アフリカなどの一部の流行地域に行かれなければならない場合は海外渡航者向けの予防接種を行っている医療機関へお尋ね下さい。